google-site-verification: google9edabef051b6507f.html

カサゴの飼い方(生態編)

2024年03月02日 07:20
カテゴリ: 飼育方法のまとめ



海で釣ったカサゴを飼育したい(飼いたい)って方に出来るだけ簡単で安く飼育出来るように実験してる「カサゴの飼い方」シリーズ


名前の由来

学名 Sebastiscus marmoratus

分類
カサゴ目フカカサゴ科メバル亜科カサゴ属

メバル亜科!? 似てるけどメバルと同系列の進化種ってことか?体型は違えども確かに生息域や似ているところはあるから同種からの進化種なのかもしれません。



カサゴ、アラカブ、ガシラ、アコウなど、他にも地域により色々な呼び名があります。

頭でっかちでエラを張った姿が笠のような見た目で笠子(カサゴ)

アラは「タラ=斑」の転?カブは出来物(ニキビ)?九州あたりで多い呼び名のようです。

ガシラ、アコウの由来は分かりません。珍しい呼び名ではアンポンタンなんて呼ばれてる魚です。

カサゴの生息域

日本海側、太平洋側ともに、北から南まで日本各地で生息しているそうです。カサゴはどこにでもいるんですね。

比較的浅瀬の岩礁など身を隠せる場所を好んで生息しており、テトラの隙間や岩(根)がある所でよく釣れることから根魚とも呼ばれます。根(岩)からロックフィッシュなんて格好良く呼ぶ人もいます。

体内で孵化してから稚魚で産出し、海の中を流され漂いながら繁殖地を広めるようで、成魚になってからはあまり移動しないそうです。

居心地の良い場所に固まるので、釣れる場所は何匹も釣れることが多く、カサゴの上にカサゴが乗ってる姿はよく見る光景です。クロダイの上に何匹も重なってくつろいでいる姿は写真に収めれなかったことが悔やまれます。なので釣れたポイントを覚えておくと爆釣になります。

カサゴの旬

カサゴの旬は秋から春にかけてと言われるが、冬の水温の低い時期が美味しく思います。年中釣れるが春頃に食い気が低い時期があり、受精や産卵等で体力を使って大人しくなるのもかもしれません。冬に備えて栄養をたっぷり蓄えている時期がやはり美味しいのでしょうね。

カサゴの料理

カサゴは釣人には比較的釣りやすい魚なのですが、岩場の隙間などに隠れ住むことから、網で捕れず漁として成り立たないけど、旨味が高いことから高級魚として知られています。

身はコリッとした食感で、甘みのある美味しい魚です。

煮付け、唐揚げ、酒蒸し、味噌汁がポピュラーですが、刺身、霜降り、一夜干し、漬け焼き、ブイヤベースなど全般の魚料理に使えます。

身が少なく市場には未利用魚として扱われてしまいますが、骨も揚げることで骨せんべいになりますし、頭も良い出汁が出ますので余すとこなく料理して頂けると有り難いです。

カサゴの毒

ヒレや顔周りにトゲが付いており、この部分に毒があります。 毒と言っても刺されても腫れるほどではないので、刺されたら慌てず擦らないように流水で洗い流して消毒する程度で大丈夫です。

オニカサゴやミノカサゴなど種類によっては毒性の高いカサゴもいますのでご注意下さい。

トゲは鋭く、手を切ることもありますので、慣れるまでは、下処理の際に動かなくしてから包丁を入れることをオススメします。

カサゴの持ち方

鷲掴みはトゲがあるのでオススメしません。

カサゴの口に深く親指を入れ、下唇を親指と人差し指で挟むように持ちます。

この時にしっかり挟み込むことと、カサゴの顔を少し上向かせることがコツです。

カサゴの歯は、刺すような尖った歯ではなくザラついた感じの滑り止めのような役割のはなので、怖がらずしっかりと掴んで下さい。

優しく持つと暴れて逆に危険ですし、カサゴも顎が外れたり弱らせる原因になります。

カサゴの火傷

カサゴだけでなく魚全般に言えることですが、魚の体温は低いです。いわゆる変温動物なので海水温に左右されますが、当然人間より低くなります。

人間の手で触られることは火傷するくらい熱いことなので、なるべく手で体表を触らないようにしてあげて下さい。

カサゴの体表にも他の魚と同じくヌメリがあり、これはムチンという成分で、ウイルスから守ったり、保水性を維持したりと重要な役割をしています。

手で触れることでヌメリを取ってしまうとカサゴが弱る原因となるので、手で掴む行為は避けてあげた方が、トゲでケガをしないためだけでなく、お互いに良いかと思います。

捕食の仕方(エサの食べ方)

カサゴは口が大きく、ザラザラした歯を持っています。

投網のように大きく口を広げ、エラ呼吸をしながら吸い込むようにエサを口に咥えます。

とりあえずエサっぽい物は口に入れて、違ったら吐き出すって雑な食べ方をするそうで、釣りをする時のエサは何でも良いかもしれません。

基本的に目と匂いでエサを探すそうなので、釣れない時は、色や匂いを工夫すると釣果は上がりやすく思います。





ザラついた歯はエサに逃げられないようにするためで、エビやカニを好んで食べるようです。



岩の隙間に潜んでいて近くに来たエビやカニ、小魚に襲いかかる。あまり遠くのエサは、よほど食い気がある時しか食べに行かないイメージがあります。

釣り場ではカニやエビと同じく壁についている時もあります。泳ぎ回るのが得意な魚ではないので、なるべく労力を使わずにエサを捕食するんでしょうね。

カサゴの大きさ

現在までの経験では、沿岸部で釣れたのは30センチ前後が最大サイズです。それ以上は大きくならないのかなと思っています。

11月〜3月頃に産出してるようなので、交尾は10月頃からと思われます。産出した後は体力を失うのか食い気が減退し、体力が戻ってから荒食いするようで、一時的釣れにくくなる時期が3月頃に感じます。釣り用語で当たりが取りにくい時期です。

寿命は10年くらいと言われていますが、実態は分かりません。

大体ですが、
1年で10cm、5年で20cm、8年で25cm
30cmになるのに10年くらいと聞いてます。

カサゴの体色

カサゴの体色は個体により違っています。黒っぽいのや赤っぽいの。

カサゴに似ているけど違うって魚にムラソイと言う魚がいますが、ほぼ分かりません。上顎が出ていて黒と茶色の体色がムラソイらしいです。

実情は分かりませんが、黒っぽいのは居付き、赤っぽいのや茶色っぽいのは居場所が広い気がします。

エサやりの印象として
黒っぽいのより赤っぽい方が遠くまでエサを捕食に行く印象もあり、

赤っぽいのは潮の満干などで深場へも移動するのではないでしょうか。

保護色説もありますが、単純に日焼けなんですかね。浅いとこにじっとしてるから黒っぽくなるのかもしれません。

あとはエサの違いもあると考えてます。エビや小魚などを食べていると赤っぽくなるのかな。

黒っぽいカサゴは飼ってると色が薄くなっていく感じがします。エサにオキアミをあげているせいか。外で飼育していないため日光にあたっていないせいかもしれません。もしかしたらエサのせいかもと推測しています。

水温

カサゴは低い水温には強いようです。冬場に10℃くらいまで下がってもヒーターなしで元気です。

暑さには弱く、18℃が適水温、21℃を超えてくると元気がなくなりました。25℃を超えたら危険域です。星になる可能性が高く、湾内の浅い水域は近年の猛暑で大多数が死滅しているのではないかと思われます。

18℃が適水温と書きましたが、水温の変化にも弱い感じがします。水温が上がるのに特に弱く、下がっても食い気が渋くなったりします。

大きく水温が変わると体調を崩し、病気になることもあるので注意が必要です。

外気温が40℃を超える時期には釣ったカサゴが温かく感じることもあります。カサゴは住処からあまり移動しないようなので、環境が悪くなってもじっとして耐えるだけで避難する印象がないです。

深場または日影の潮通しの良い水域しか生き残れないのではと推測しています。

湾内の浅場では、実際に冬場には爆釣だけど夏場には何回行っても全くと言ってよいほど釣れなくなった経験を近年しています。

水流(潮通し)

カサゴは泳ぎが得意ではない印象もあり、水流は強くない方が良いと思われます。

なさすぎても良くはないのですが、大潮の時は少し釣果が悪くなることが多いです。潮止まりもやはり良くはなく、岸壁沿いの岩場などは、岩場に向かう潮の流れより、横に向かう流れで直接当たらない時が釣りやすいです。

エサのカニやエビが岩場から出てこれる潮(流れ)が捕食しやすいのも原因かもしれません。

カサゴが釣れなくなるとキジハタ、マゴチが釣れるなんて話もあり、カサゴの食い気が低くなることで流れに強い他の魚が釣れやすくなるのかも。

カサゴは夜行性

カサゴは夜行性で、日中は物陰に隠れてじっとします。日が沈んでから活動が活発になり釣果が見込めます。


日中でも釣れないことはありませんが、マゴチを釣るとお腹から10cm超のカサゴが出てきたりしますので、捕食されないためにも暗くなってから活動するのではないかと思われます。

カサゴの病気

さすがにわざと病気にする訳にもいかず、写真を確保出来ませんが、ウロコが剥がれ削られた様なキズが出来たり、目が白く膨らんで飛び出したりすることがあります。


ネットで調べると目が飛び出るのはポップアイとか、ウロコが剥がれてるのは白点病、松かさ病などと書かれていて感染症で急いで対処しないとと驚かれるでしょうが、

対処としては慌てないで下さい


原因として思い返してみて下さい
最近清掃した覚えはないでしょうか?
水替えした覚えはないでしょうか?


僕が当初やった失敗の一つに、

底に溜まったデトリタスや濾過槽の中に溜まった汚水、デトリタスを流出させてしまったことがあります。


マリンソルトをケチったために、見た目はキレイではあるが汚水(デトリタス)を水槽に流出させてしまった。

その時に限って大量の魚にポップアイや松かさ病の様な症状が発生し、大量死させてしまっていました。

症状だけ見て慌てて水替えしたり、清掃すると逆効果になることが多かったです。

かと言って、放っておいても結果は変わらないので、対処としては少量の水替えを繰り返す、清掃の時に割り切って濾過槽や底砂の汚水はきっちり捨て切ってキレイに清掃するなど、症状が発生しないようにメンテナンスする必要があります。

記事一覧を見る